更年期のすごし方

更年期、閉経前後の10年ほどはさまざまな不調があらわれる場合があります。これが更年期障害です。更年期を健やかに過ごせるためのセルフケアや対策を紹介していきたいと思います

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女性ホルモンの減少や乱れは、基礎体温をつけるとわかります。目覚めた直後の安静時にふとんの中で測るのが基礎体温です。

生理が始まって2週間ほどは低温期、その後、排卵を経て次の生理まで2週間ほどが高温期というふうに、二相に分かれていれば、女性ホルモンが正常に分泌され、きちんと排卵しているといえます。

逆にバランスが乱れているなら、婦人科を受診してみてください。

あわせて、1年に一回は婦人科検診を受け、卵巣や子宮などの状態のチェックをしてみてください。

バランスのいい食事で栄養をとり、ストレスをためすぎず、適度な運動で全身の血流を保つことも、脳や卵巣の機能を保ってホルモン分泌の低下を防ぐことにつながります。


30代でも「プレ更年期症状」が起こることがあります

30代後半から40代半ばごろに、顔がほてる、イライラして人に当たってしまう、落ち込みやすくなるなど更年期のような症状が出る人がいます。

ちょうどこの時期にホルモン分泌が減少しはじめるため、ホルモンバランスが乱れて不調が起こると考えられています。

これが「プレ更年期」です。さらに30代~40代は育児や仕事など多彩なストレスがかかりやすく、「妊娠や出産はどうする?」といった近い将来への不安にもなりやすい時期。

積み重なるストレスや疲労がプラスされると、より症状が出やすくなります。

プレ更年期の場合は、低用量ピルや漢方などの治療によってホルモンの働きを整えると症状が改善します。

きちんとケアすれば、そのまま更年期に突入することありません。

加齢による女性のホルモンの減少を食い止めることはできません

更年期に起こる女性ホルモンの減少は、卵巣が役割を終えることのあらわれです。

30代後半以降は誰もが共通して女性ホルモン分泌量が減っていき、閉経後は脳がいくら指令を出しても排卵は起こらず、卵巣も萎縮するために女性ホルモンはほとんど出なくなります。

人間の寿命が50歳ほどだったときには更年期はさほど注目されませんでしたが、寿命が延びた現代では、女性にとっての更年期は人生の中盤です。

だからこそ更年期障害が注目を浴びるようになり、更年期をうまく乗り切ることが大切だといえます。

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生まれたときには女性の卵巣の中に卵子は約200万個ぐらいあります。卵子は年齢とともに徐々に減り、ほとんどなくなって閉経を迎えるのが50歳前後です。更年期とは、この閉経をはさんだ前後10年間、40代半ば~50代半ばの時期を指します。

閉経に向けて、体内では女性ホルモンが徐々に減少します。すると、ホルモン減少を感知した脳が慌てて卵巣に「ホルモンを出せ」と指令を出しつづけます。

この過剰なホルモン指令に心身がパニックを起こすことで、自律神経やメンタル、免疫系などが影響を受け、さまざまな不調が生じるのが更年期障害です。

また、ホルモン量の減少自体によっても、体調不良が起こりやすくなります。

このように、更年期は誰にでも訪れるものの、更年期障害は全員に起こるわけではなく、人によって症状の強さや期間は異なります。

更年期の症状がどんなふうにあらわれるかは、人それぞれ、大きく異なります。閉経近くになると多くの人に起こるのが、ホルモンバランスの乱れによって生理周期が不安定になることです。

不調としては、自律神経が乱されて汗をかきやすくなったり、動悸やめまいが起こったり、メンタルが影響を受けて不安やイライラ、意欲低下という更年期の症状が起こります。

さらに免疫バランスがくずれてじんましんやぜんそくが悪化する人もいます。

更年期のおもな症状

●顔がほてる、のぼせる

●大量の汗をかく

●動悸や息切れ

●めまい、耳鳴り

●不眠、イライラ、落ち込み

●腟、口や目の乾燥

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